2017-03-31

2016年 ゴンクール賞受賞小説 Chanson Douce-186

フランスの権威ある文学賞の一つにゴンクール賞(Prix Goncourt)、というものがあることを知りました。文学好きの友人曰く、面白い作品が選ばれていて外すことが少ないとのことだったので、最新2016年の受賞作 "Chanson Douce"(シャンソン・ドゥース。直訳すると"やさしい歌")を読んでみました。

モロッコ生まれのモロッコー仏人のジャーナリスト・作家のレイラ・スリマニさん(Leïla Slimani)が書いた作品です。130年の歴史があるゴンクール賞の中で、12人目の女性受賞者だそうです。何気にマッチョな賞なのかしら?女性受賞者少ないですね。全然知らなかったのでどんな人なのかググって見たのですが、笑顔の素敵な美人でした。

(Photo : Dailymail の記事から拝借)

物語は、二人の小さな子供がベビーシッターの手によって殺されてしまったところから始まります。まだ赤ちゃんである男の子は即死。少し年上の女の子はもうすぐ息が絶える状態。続く部分はこの最後の悲劇へどうつながっていくのか、が描かれています。

物語の主人公は、小さな子供を二人もつ夫婦、ミリアムとポール(多分30代前半)とそのベビーシッター、ルイーズ。3人の描写がよくできているのですが、ルイーズのミステリアスな感じがなんとも言えません。甘くて優しい性格で、子供の世話の他に食事の支度や家事、パーティーの準備や料理まで率先してやってくれるような完璧なシッター。家庭になくてはならない存在となっていきます。

ルイーズに関係してくる人々の話が本筋の間にはさまれてあるのですが、それは彼女が狂気をもつにいたるまでの心境を際立たせています。パリを舞台にしたフランス現代社会における社会的階層の違いによる偏見が垣間見えてくる作品でした。乳幼児の世話ってものすごく大変なのに、職業としてシッターさんとなるとなぜか軽んじてみられるところがあると思うのですが、その状況がよく描かれています。

ちょうどうちの子供たちの年齢とほぼ同じ位の、幼い子供を持つ母親ミリアムが持つ独特の暗い面にも共感しました。彼女のように弁護士ではなかったけど、会社勤務をしていた時があったので働くママである彼女の心情がよく伝わってきました。

権威ある賞をとった文学作品なんて読めるかな?と思って読み始めてみました。辞書のお世話にもちろんなりながらですが、現代の話で文章自体も平易なので、辞書を引かなくてもけっこう読めてしまいます。最後の結末があらかじめわかっているのに、先が気になって読み進めさせられてしまう力強さがあります。最後にルイーズが自分のしたことを思い出すシーンは、リアルな情景が浮かびあがってくるので怖かった😱です。

ゴンクール賞の作品は邦訳されたりされていなかったりしているようですが、これは邦訳される作品なのでは。。と思っています。

この作品、映画化が決まっていてマイウェン(Maïwenn)という女優・映画監督・脚本家の女性が監督として指揮をとるそうです。キャスティングなどはまだ未定のようですが、どんな映画になるのかこちらも期待してしまいます。↓が彼女の写真。こちらはミステリアスな感じの美人ですね〜。




2017-03-23

南仏ミシュラン☆一つ星レストラン Hostellerie Berard @ ラ・カディエール・ダジュール -185

のびのびになった私の誕生会をしてくれる、ということで、夫と隣村ラ・カディエール・ダジュール(La Cadire d'Azur)にあるにあるミシュラン一つ星レストラン、オステレリー・ベラル(Hostellerie Berard) に行ってきました。しっかりしたレストランで夫とデートなんて超久々。。

ホテルの中にあるレストランなのですが、景色、食事、サービス、ワイン、さすが星付きのレストラン、とても満足でした。食べログです♪

ホテルの入り口を通ってすぐにレストランがあります。

窓から見える景色がとても良くて、のどかな田園風景が広がっています。中世都市の街並みが保存されているル・カステレ(Le Castellet)も見えます。

壁の絵がカワイイ

どれも美味しそうだったのですが、結局迷ってメニューにしました。

まずは白のマティーニとキュウイの入ったモヒートで乾杯🥂

アペリティフ

ひき肉とマッシュルームのカネローニ。緑の部分は皿の模様かと思ったら、ズッキーニのソースでした。

自家製・くり粉(Farine de chateigne)のパン

自家製バゲット。これが妙に美味しくて、小麦粉の産地を聞き忘れたのが悔やまれます。記事を一晩冷蔵庫で寝かせて朝に焼いていると言っていました。


ここで一杯目が終わったので、ワインに。メニューに合わせるならロゼがオススメです、とのことでロゼをいただきました。美味しかったのでラベルは写真にしっかりワインアプリに保存。南仏に来てからロゼを飲む機会が多くなっているのですが、さすが産地だけあってこちらも◎。

スズキと空豆の付け合わせ。魚は近郊の海沿いの町、サンシール(St Cyr sur mer)、バンドール(Bandol)、サナリー(Sanary sur mer)の漁師さんから良いものを持って来てもらっているとのこと。

チョコレートのムース、アイスと薄いクッキーと合わせて美味。

初めて飲んだスパーグリングウォーター、OREZZA。あまりガスがきつくなくて飲みやすかったです。

コーヒーを頼むと、小ぶりなデザートも付いてきました。

カートに載っているもの、好きなものをいくつでも選べます。

ピスタチオのマカロン(ココナッツパウダー上にふってある)とゆずのマシュマロを食べました。

メニューが前菜、メイン、デザートが付いて36ユーロX2人、飲み物全部含めて62ユーロ、合計134ユーロのお会計でした。

地元の食材を使った食事内容は量も質も大満足。サービスも常にウェイターさんが飲み物、パン、食事のタイミングをちょうどよく見計らって持ってきてくれたり、勧めてくれたり、ととても気持ちの良いものでした。丁寧に接してくれたのでちょっとお姫様気分になれたし。ワインセラーはすごい品揃えなので、次回はワインも色々飲んでみたいです。ちょっとリッチな気分の食事をしたい時に来たいレストランでした♪

Hostellerie Berard & SPA

83740 La Cadiere d'Azur
tel. (33) 04 94 90 11 43
http://www.hotel-berard.com

Autoroute A50 - Sortie N.11







2017-03-19

わたしはマララ Moi, MALALA - 184

2015年はパリの同時多発テロ、2016年はニースでトラックのテロ、他のヨーロッパの国でもテロやテロ未遂が複数あり、シリア難民の受け入れについてヨーロッパで大問題となり、、と暗いニュースにイスラムがまつわることが多い昨今。

欧米の人が発信するような外からの情報はよく見聞きするけれども、中東の中の人の言葉はあまり聞こえてこない気がします。渦中にいるような人が書いた本読みたいな、と思っていたところで本屋で目に入ってきたのが、2014年にノーベル平和賞を受賞したパキスタン生まれの17歳の少女マララ・ユスフザイさんの半生を書いた本、"わたしはマララ"のフランス語版、"Moi, MALALA"。


幼児向け、大人向け、といくつか種類があったのですが、私が手に取ったのは12歳以上が対象、Livre de Poche Jeunesseという中高生以上向けの本。薄くて、フランス語はシンプルでわかりやすく、読みやすい本でした。知らないパキスタンやイスラム教用語の語句解説もあるし、1947年のパキスタン建国から始まる重要な出来ことが2014年にマララさんがノーベル賞を取るまでの歴史がまとめてあったのも参考になりました。(その後の2015年のエピローグもついています)

マララさんはタリバン政権の制圧下で教育の必要性を訴え、ある日帰宅するバスの中で銃撃され、瀕死の重傷をおってイギリスに運ばれ一命をとりとめます。一人の普通の少女の平和な日常がタリバンの出現で危険な方向に進んでいく様子がよく描かれていて、暗い雰囲気になっていく状況が伝わってきます。

彼女は撃たれても恐怖に負けず、(特に女性が)教育を受ける権利を主張し続け、教育こそが世界を変える武器だと変わらずに唱え続けています。この思想を持ち続けるように育てたお父さん、お母さんもまた素晴らしい人たちなのですが、家族との力強い関係も本を通して伝わってきました。


マララさんの国連でのスピーチが良かったので、そのYoutubeの動画も見てみたのですが、私が読んだフランス語の本はスピーチ全文掲載していなかったこともあって、この部分は動画の方がずっとよかったです。堂々としたスピーチ姿、すばらしい。

最後の
One child, one teacher, one pen, one book can change the world. Education is the only solution. Education first.
(一人の生徒、一人の先生、一本のペン、一冊の本が世界を変える。教育のみが解決法だ。教育最優先。)
は名言。後世に残っていく言葉でしょう。フランス語訳は下記のようになっていました。
"Un enfant, un professeur, un crayon, un livre peuvent changer le monde. L'éducation est la seule solution. L'Éducation d'abord."

殺されるかもしれない、という恐怖を抱えながらも学びたいと強く願う子供たちが自分の知らない世界にたくさんいると思うと、心が苦しくなります。教育を自由に受けれることがどんなに幸せなことか、改めて考えさせられました。

教育活動家として、これからも彼女の活動家らは目を離せないですね。応援します!

本を読むときは最近はずっとキンドルで久々に紙の本を読んだのですが、改めて紙の本が読みやすいことに気づきました。暗闇で読めないのが残念だけど、電子書籍と紙の本とどちらも上手に使って読書を楽しまないと。








2017-03-12

芸はないけど日本の文化紹介クラスをしてみた話 -183

海外あるあるネタとして、日本人だとわかると

寿司握れる?
お茶かお花できる?
空手できる?

あたりがよく聞かれることしてあげらると思うのですが、ある日長男の通う幼稚園の先生から日本文化を紹介できるような内容で授業の手伝いをやってほしいと頼まれ、この鉄板の質問を受けました。

これらの日本的な芸ができない私にはキビシイ提案。。私の回答は
  • 寿司より、お好み焼きどうでしょうか(クレープの調理実習やっていたのをしっているので)?
  • お茶もお花もできないです。
  • 空手の黒帯持ってるけど、道着も帯も日本に置いたままで今ないし、黒帯取ったのももう20年近く前で以来何もしていないから難しいです。
と、いい返事ができません。

「私がやれそうな日本的なことは、折り紙くらいです。。」というと、「あら!思いつかなかったわ、いいですね、何ができそうですか?」という話になり、「少し考えて子供ができそうなものをいくつか考えてお知らせします。着物を着れるので、着物で折り紙の授業はどうですか?」と提案してみました。

先生は大喜びで「それでいきましょう!」と話が進みました。

と、言ってしまったのはいいけど、二人の子供の妊娠、出産、授乳、やんちゃ君X2名の子育て、とあってほぼ6年くらい着物は着ていません。着付けといっても、私が習ったのは以前住んでいたバルセロナにあったKimono Clubという協会にいた着物玄人のスペイン人女子たちに教えてもらった着付け教室だけだし。(ところですごいんですよ、彼女たち。着物は毎日着てます、着物縫えます、染め勉強しました、など、知識も着こなしも普通の日本人女子は余裕で負けるレベル)

少しでもマシな本物を見せたいために、10日ほど前から毎日、Youtube動画を見ながら着付け、特に帯!の練習をしました。もちろん名古屋帯で勝負です。二重太鼓はいつの日か挑戦ということで(遠い目)。

動画を何度見ても、どうしても帯締の締め方がわからなかったのですが、それは補習校ママたちに聞いてみたら即解決!子供より私の悩み解決のために行っているような補習校にもなってる!(笑)。こういう時に、日本人の知り合い・お友達、いると本当に助かります。日本っぽいテーマで困ったら、聞ける人が一通りいる!ということも知れてよかったです。

折り紙をいくつか提案した中で採用されたのが、カブト。折り紙で一度カブトをおって、その後新聞紙で大きなカブトを作成。新聞紙で折るとちょうどかぶれる大きさになるので、子供達も大喜びでした。

長男の通うクラスは、年中・年長合同のクラスなのですが、どちらの学年の子たちもハジを揃えて正確に折る、折り目をつける、などサポートを交えながら思ったよりずっと上手におれました。

もっとやってみたい、という子には、やっこさん、袴(足?)付きもやったのですが、下半身部分は難しいようで、最後に足を出す部分はすごーい、手品みたい!ととてもびっくりされて、こんなことでいいの!と私が驚くと共になんだか照れてしまいました。

教室でみんなでカブトをかぶって撮った写真、とても良かったのですが、写真に関する規定が厳しくてブログには挙げられないのが残念ですが、みんなとても可愛かったです。

見る人が見たらツッコミどころ盛りだくさんの着付けだったとは思いますが、着物も大喜びされました。先生方もとても喜んでくれましたが、子供たちが素直に着物きれい〜、と褒めてくれたのが嬉しかったです。長男に隠れて着物の練習をしていたので、初めて見る着物姿にママ、きれい、と言ってくれたのも嬉しかった❤️

自分は日本的な芸ができないし、教えるのは難しそう、と思って海外生活長い割にあまり積極的にしてこなかったのですが、今回のちびっこ向け日本文化紹介講座がうまくいったので少し自分の自信につながりました。とりあえず、日本っぽいの何かやって!と言われたら、折り紙と着物、と言えそうです。本物を見せれるのがポイント?たいしたことは全然ないのですが、素直な好反応がとても嬉しかったです。

そして、着物熱が復活してきました。まだ子供づれで着物を着る気にはなりませんが、浴衣だったら子供と一緒に着たい、大人だけで着物バッチリ着て食事やお茶したい!とフツフツと情熱がわいてきています。今年は着物着る機会、増やそう〜👊



折り紙教室の後に次男と庭で撮影。私によじ登ろうとする次男を踊ろうとごまかして距離を取ろうとしている姿です。




2017-03-03

美味しくって大好きバルセロナ! Vermuteria LA MUNDANA -182

二月は子供のスキー休暇や自分の用事があっての一人旅行、その他イベントが重なって、ハードな月となり私も疲れからくる体調不調で、更新ができない月となってしました。いくつかの思い出のアップデートです。

2月の末は用事があってかつて住んでいたバルセロナに急遽出かけることになりました。ほぼ2年ぶりのバルセロナ。10年も住んでいた町ですが、改めて魅力的な町だったんだなーと再認識しました。相変わらず魅力的、元カレみたい。また町としてのブランド地位をあげているように感じました。

バルセロナと南フランスと、空港に降り立った時に戻ってきた、という感覚があるのは未だにバルセロナ。これがフランスになるのはいつなのかなぁ。

行ったのがちょうど世界中の携帯関連の業界人が集まる大きな携帯のコングレスがあった週だったので、ホテルが超高くてびっくり!ホテルを少し考えたのですがお値段高すぎで、一人での弾丸旅行だったこともあって、お友達のお家に泊めてもらうことにしました。急なお願いだったのに本当に助かりました、ありがとう〜

バルセロナは美味しいものが食べれるいい町。今回もどこ行っても美味しかったのですが、その中でも特に良かったのが、48時間前からしか予約が取れないという人気店、ベルムテリア、La Mundana(ラ・ムンダナ)。ずっと来たかった、と言っていた友達に連れてきてもらいました。お食事ログです。

ちなみにVermuteria (ベルムテリア)、とはレストランより1ポーションが小さめのお皿がでてくるお店で、それをみんなで分け合ってつまみながらお酒を楽しむような場所。英語やフランス語のVermouth(ベルモット酒)のカタラン語がVermutで、そこに〇〇屋という言葉を作るための語尾、-teriaをつけて作られた言葉です。

"Fer un vermut"を直訳すると"ベルモットをする"、ですが、実際には"(がっつり)飲みに行こう"、みたいな意味で使われていた気が。

 お店の入り口。店内を取らなかったのですが、カウンター席と調理場があって、奥に座席があります。しっとりした落ち着ける雰囲気。

 パンのトーストに燻製したバターに塩と胡椒をかけたもの。
カタルーニャといったら、パン・コン・トマテ(フランスパンをトーストしたものにトマトとニンニクとオリーブオイルをかけたもの)だろうと思っていたのですが、ここはそれがなくて、こちら。燻製バター?と思って食べたのですが、これが、、うみゃー!

 本日のおすすめ、アーティチョークとグリンピースにマテ貝の温かいサラダ。絶妙のコンビネーション。

 タコのとパンチェッタの串焼き。中央の丸いのがつけ合わせで、一緒に食べると美味しいナスとココナッツのスライス。タコがめっちゃ柔らかくてお肉みたいでした。

 こちらも本日のおすすめ、グリンピースに温泉卵を思わせる、半熟手前のトロッとしたポーチドエッグが乗った温かい前菜。

パエーリャ的なお米料理。鰻と黄色いのがサフラン。照り焼きソースが使われていました。こちらもウマウマ。

最後にチーズケーキ。ブルベリージャムと一緒にいただきます。チーズケーキは日本のスフレっぽくて、甘すぎなく、ジャムと食べて美味しさ倍増。

お昼だったので弱気にビールにしましたが、メニューを見ているとベルモット酒充実、ワイン、カバ、シャンパン、品揃え良さげでこちら試さないと!と次回いつになるかわからないけどまたリピートしたい店として心に残ったお店でした。

店員さんが親切だったのも◎。女子二人で行って、ビール3杯、つまみ4品、デザート1品で合計74,60ユーロ。リーズナブルとは言えないけど、値段は納得でした。

後で知ったのですがサイトには、日本食、フレンチ、地中海料理からインスピレーションをもらったのがうちの料理、と書いてありました。どーりでなじみやすい味。。いいレストラン紹介してもらえて大感謝となりました。

La Mundana (ラ・ムンダナ)
C/Vallespir 93, 08014 Barcelona, España
tel: +93 408 80 23

営業時間
火曜日-木曜日 13:00-15:30, 20:00-22:30
金曜日-土曜日 13:00 - 16:00, 20:00-00:00
日曜日 13:00-16:00

http://www.lamundana.cat (サイトはスペイン語のみ)

48時間前からのみ予約受付可能です。確実に入りたければ予約必須です!


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